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小布施町の地域おこし協力隊の日々のあれこれ

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都市農村関係学を読んで考える地域・共同体のこと(人と人との関係性の新しい在り方2)

   

島根県海士町の「巡の環」の信岡良亮さんがまとめたブックレット「都市農村関係学」を読みました。
彼が島に移住してきて感じたことを織り交ぜながら、

人と人との関係性の新しい在り方

を探る一冊となっています。

ということで、ブックレットの内容の続きです。
お時間許す方は以下のリンクもお読みください。

都市農村関係学を読んで考える地域・共同体のこと(海士町の取り組みとは)

都市農村関係学を読んで考える地域・共同体のこと(人と人との関係性の新しい在り方)

 

7.関係性について

 
海士町で起こっていること

それが、エコロジーとエコノミーの主従関係の逆転だそうです。

「エコノミー性が高くて稼げるから」
という理由ではなく、
「この島を未来に残すために、自分たちで精一杯のことをしよう」
という理由で島外から人が集まってきているのです。

このエコロジー重視の考え方から、

関係性の質が向上する

と述べています。

関係性とは以下の3つの関数によって決まるとのこと。
1.「共因性(造語)」・・・何かが起きた時同じだけ困るかどうか
2.「協働性」・・・何かが起きた時に共に動けるかどうか
3.「共未来性(造語)」・・・行きたい未来のシンクロ率

なるほど、関係性というのはそれぞれ個として生活しながらも、共同体の中でどう関わり合いを持つのかという部分。
この3つを見た時、

“家族”

みたいだなと思いました。
みんなが同じ船に乗って、そして同じことで困り、大変な時には助け合って生活をしているなと。

例えば、自分の住む自治会内で最近火事があったけどあの人大丈夫だったかな、生活に困ってないかな。今度助けてあげたいな。そんなことを思えるだろうか。
また、自分の住む市町村の為にと、個人の損得を超えた活動をしているだろうか。

自分はお金が稼げて裕福で、周囲は貧しいけどそれは関係なくて自分さえ良ければ良いという生活をしてれば幸せなのでしょうか??

そこに疑問を感じ、エコロジーの大切さ、そういう関係性の重要性に多くの人が気付いてきているという現実を信じたいと思います。

8.エコロジー・ベースド・コミュニティ

 
エコロジー・ベースド・コミュニティ(エコロジー重視の考えの共同体は)は
「それぞれの有り様を活かして、幸せの乗数効果が働く世界」
を目指していると最後に書かれていました。
これは筆者が思うコミュニティの理想の形であり、海士町で実際に体感したものだったのではないかと思います。

少しわかりづらい方へ、
“幸せの乗数効果”を説明する例がわかりやすかったので引用しつつご説明を・・・

おじいさんが100円を持っている。⇨お茶を買う。(自分が喜ぶので幸福は1倍

お茶を買わずに、孫に100円あげる。⇨孫はアイスを買う。(孫が喜ぶおじいさんも嬉しいので幸福2倍

孫がアイスを買わずに友達のために100円を使ってプレゼント購入。(友達も孫もおじいさんも嬉しいので幸福3倍

つまり、エコロジー・ベースド・コミュニティは自分が持っている特性を活かしてコミュニティの中の誰かを幸せにし、コミュニティ全体の幸せの乗数効果を高める世界なのだそうです。

みんなが、自分だけで独り占めせずに誰かのために少し動けたら・・・
幸福の乗数効果はどんどん高まっていくのですね。

9.最後に

 
私がこのブックレットを手にとって読み終わるまでの間に、何度も頷きながら、何度も関心しながら読みました。
筆者が伝えたいのはシンプルなこの言葉

共生

ではないかと思います。私の勝手な結論ですが。

人間は一人では生きられないんですよ。誰かと共に生きている。あの人やこの人の幸せを願いながら。
どうせ生きるなら良いことも悪いこともみんなで分かちあえることが多い方が楽しいでしょ。

なんか、そんな人間らしいことを言ってるんだろうなと感じるような温かい文章でした。

今までのお話が少しでも皆様に共有できたら幸いです。

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